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「奈良県立医科大学今井町ゲストハウス」と「早稲田大学医学を基礎とするまちづくり研究所今井町分室」の開所式および内覧会を開催


 2017年10月23日月曜日、奈良県立医科大学と早稲田大学は、奈良県橿原市 今井まちなみ交流センター「華甍」を拠点に、「奈良県立医科大学今井町ゲストハウス」と「早稲田大学医学を基礎とするまちづくり研究所今井町分室」の開所式および内覧会を開催しました。

 開所式ではまず、会の主催者として奈良医大の細井裕司理事長兼学長、および早稲田大学の小林直人 研究院副院長 兼 研究戦略センター副所長から挨拶し、両大学の共同研究「医学を基礎とするまちづくり」の経過および、奈良医大今井町ゲストハウスと早稲田大学今井町分室の概要を説明しました。

 また森下豊橿原市長および奈良県医療政策部からの来賓祝辞では、研究への強い期待が示されました。

 この「奈良医大今井町ゲストハウス」および「早稲田大学今井町分室」が立地する今井町は、文化財保護法に基づく「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されており、国内有数の伝統的町並みが保存されています。

 しかし高齢化などを背景にその維持が難しくなる中で、「医学を基礎とするまちづくり」研究では、人々が住み続けられる町並み保存のモデル構築をめざし、隣接する奈良医大の機能を今井町に導入する「今井町アネックス」プロジェクトに取り組んでいます。

 この度開所した2つの施設は、このプロジェクトに位置づけられます。

 「今井町ゲストハウス」は、奈良医大が受け入れる海外医師・研究者に良好な研究環境や居住環境を提供する施設で、奈良県立医科大学の研究力向上にも寄与するものとして大きな期待が寄せられています。

 2016年度に早稲田大学が実施した住民を対象にしたオーラル・ヒストリー調査によれば、角地にたたずむこの建物は、かつてパン工房として地域のみなさんに親しまれていた場所でした。近年では空き家となり、痛みも激しかったのですが、ゲストハウスの開設により修繕が施され、かつての伝統的なすがたが再現されました。内部は、現代のライフスタイルに合わせた間取り・内装を施していますが、一部古材を再利用し、歴史を感じさせる工夫を取り入れています。

 奈良医大を訪れた海外医師・研究者が日常生活の中で、日本文化を体験すること、そして学術的な国際交流を伝統的町並みが下支えすることにも期待が高まっています。

 一方、早稲田大学医学を基礎とするまちづくり研究所今井町分室は、2017年4月に、プロジェクトの推進拠点として開設しました。今回は、これまでの研究成果として、奈良医大の学生と共同で企画した健康相談会や学習相談会、奈良医大学園祭で提供するために協力した「今井健康カレー」、健康見守りシステムの実証実験などを紹介しました。

 このように、両大学の共同研究「医学を基礎とするまちづくり」の成果が少しずつ形となっています。今後は、地元組織と連携しながら、こうした拠点の有効活用をすすめるとともに、今井町への新たな機能の配置を目指します。

 そして研究のビジョンである「人も元気に、まちも元気に」という持続的なまちづくりをさらに推進していきます。

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